index/世界の空から 2007年3月

フランスの国旗Franch Republic/フランス共和国
世界の空から 2007.3.22 from France
昨夏のドイツ・ケルンの次は
フランスご出張のじんじんさんより
恐縮&感激ですっ!!m(_ _)m

『PARIS, La nuit -Arc de Triomphe-』
<< 夜のパリ -凱旋門-(勝利のアーチ) >>
柔らかな薄紫の宵闇を纏った街並みが印象的。
Google Map:Arc de Triomphe, Paris

3月17日の消印→3月22日拝受

外務省:フランス共和国
wikipedia:フランス 地図 エトワール凱旋門


ん~、『Triomphe』のポストカード。
バイク好きのじんじんさんだから
TRIUMPH(トライアンフ)』にかけてるかな?
同じ綴りでドイツでは
Triumph(トリンプ)』=世界最大の女性下着メーカー
になっちゃうけど。(^_^;)



Click for Paris, France Forecast
Click for Paris, France Forecast

 じんじんさんからは「仕事で疲れている時に適当に選んだハガキなので、後日、ちょっと早まったかと思いました。買い物も気持ちに余裕がないとダメですね。」とのコメントを頂いたのですが、そんなことないです!素敵なチョイスだと思います。
 なによりもご出張なのに、お便りしたためて下さったことに感謝、感謝です。m(_ _)m

 凱旋門(日本語サイトなし)はエッフェル塔(日本語サイトはタイトル文字画像か、エッフェル塔の左下の国旗をクリック)と双璧を成すパリの王道(?)だろうし、何と言っても地図と見比べると面白いっ!
 Arc de Triomphe, ParisGoogle Mapを参照。Google Earthでは俯瞰角度も変えられるので、よりポストカードに近い雰囲気が楽しめます。


拡大地図を表示

 聞いた話ですが、凱旋門の周りを巡る道路は、慣れないと無限ループに飲み込まれて、なかなか脱出できないのだとか。(^^;;)
(一番近くの路面=星の光芒状の模様が見える場所。ここはエトワール凱旋門…エトワール=星・星型・放射状のこと。名付けられた後でこの光芒が描かれたのかしらん?)

 …で、このポストカードの写真は、この角度から撮れる高い場所は他になさそうなので、エッフェル塔から撮影されたものだと思いますっ!!
(↑合ってるかな?^^;;)


 そして、街並みがほぼ一様にパープリッシュに色づくということは、その時の気象条件なども関係しているとは思いますが、のみならず、景観が色彩計画までも考慮された上で形成されていることを如術に表していますよね。(^^)
 ちなみに、風致地区などのゾーン規制、景観保持に関する制限について、特にパリでは45ヶ所において『
フュゾー規制』により非常に厳密に定められています。(パスティーユやオペラ座界隈は、どういう訳か特例で規制外になっているという話もある模様。)
 「ある歴史的建造物やそれを含む景観の中に、邪魔する人工物が入り込むことを規制する」性質のもので、ある景観ポイントからそこを眺めた場合に視界に余計なものを入り込ませないために、3次元で立体的に景観を捉えて建造物を規制するというもの。(超簡単に言うと、歴史的建造物を眺めた時に、その建物の背後にヒョッコリとマンションが顔を覗かせたりすることがない=景観を損なうことがないように、景観そのものを含めて保護する…で合っているだろうか?^_^;)
 このためには複雑な景観図面を作成しなければならず、建物の高さの他に、北側斜線のような建物の壁面規制(というのかな?)が必要となり、厳密には『フュゾー規制』とは後者の制限を指す…のではないかと。(^^ゞ


 モンパルナス・タワーなど、よく建築許可が出たなぁ~と思ったものですが(付近の景観@salut!パリを楽しもう)、パリって空が広いっ!(上の画像はサクレクール寺院からエッフェル塔方向を眺めたもの@私の母が撮影)と思うのは、この規制のなせるものかも知れません。

 なお、フュゾーとは、この規制を立案した人の名前だったかと…。
 これだけの規制を施すのですから、同様に色彩についての規制も厳しいと思われます。

ヨーロッパの景観規制
フュゾー規制@google検索結果



 さて、このご出張中も精力的に歩き回られた(らしい)じんじんさんですが、定番の観光コースの他に、今回の鍵は『フーコーの振り子』(フランス語でPendule de Foucault)だった…と勝手に思っている私。(^^ゞ
 地球の自転を物理的に証明した、天文好きにはある種の聖地?!

じんじんさんの旅の記録(移動式ライブカメラJJeye)より
 時刻はJST
パリ天文台 by じんじんさん
パリ天文台 L'Observatoir de Paris
 木立ちの後ろに白いドームがチラリと見えていますが、ここはフーコーが1851年2月3日に非公開で初めて振り子実験を行った場所。

巻内慎一郎さんによる パリ天文台訪問1パリ天文台訪問2
 天文台敷地内を子午線(※パリ子午線)が通っている…というか、ここを基準にした訳で…ちなみに、このパリ子午線を表すARAGOメダルは、映画『ダヴィンチ・コード』に登場しているそうです。(未見なもので^^;;)

▽パリ天文台のサイト中にあるレオン・フーコーに関する記述
パリ・パンテオン入口 by じんじんさん
パンテオン Le Panthéon
 フーコーが1851年3月に公開実験(いわゆる、パンテオンの実験)を行った場所
フーコーの振り子 by じんじんさん
フーコーの振り子 Le pendule de Foucault
 パンテオンの振り子はオリジナルではなく、フーコーが実際に使ったオリジナルは、現在メチエ工芸博物館展示・公開されています。
(ここは国立科学技術資料館的な位置付けでしょうか?パンテオンよりもメチエの振り子の展示の方が、目盛りがガラス製になっていたり現代風の雰囲気。)



 私がフーコーの振り子を初めて見たのは国立科学博物館のものだったかも知れませんが、まだ小さくて何なのか分かっていなかったと…。
 大人になってから対面したのは、1991年7月のハワイ・メキシコ日蝕でメキシコへ赴く前に立ち寄った、ロサンゼルス郊外のグリフィス天文台でのこと。(2002年から3年間もの時間をかけて、全面改装と拡張工事を施した同天文台ですが、振り子は健在。フロアー・プランのPDF→North Doorのチケット売り場を入ってすぐに出迎えてくれます。)
 しかし、その時には見学時間が短くて、自分の中の「へぇ~!」を納得させるだけの充分な時間がなかったことが残念でした。
 それでもペンデュラム(こう書くとダウジングを思われる方もいらっしゃる?)の尖った先が、砂の上に美しい幾何学模様を描いてゆく様を眺めたり、周りに等間隔に置かれた円筒形の置物が一定の時間間隔で倒されていくだろうことを想うと楽しいひとときでした。
 いつか南半球でフーコーの振り子を見てみたいな。


フーコーの振り子―科学を勝利に導いた世紀の大実験 (単行本)

天体(惑星)としての地球
 山賀 進さんによるページ
 物理学の知識がおありの方にとっては基礎的な内容…なのかも知れませんが…。(^_^;)

▽教えて!gooより フーコーの振り子って…
 一般人には、こちらの方が分かりやすい。(^_^;)

フーコーの振り子 探索プロジェクト
 大阪市立博物館の(天文教育でも有名な)渡部義弥さんによるページ
 日本にこんなにあるのですね!

フーコーの振り子について
 鈴木 将さんによるページ

フーコーの振り子
 森 厚さんによる振り子の条件によって描く図形をシミュレーションするソフト。

回転系の世界(フーコーの振り子)
 新潟大学大学院の庭田茂範さんの卒業論文「インターネット・JAVAを利用した科学教育教材の開発と実践─天上の法則の形成史と回転系におけるJAVA活用─」の中より。
 振り子の周期、回転周期で描かれる図形をJAVAで見られます。



 さて、話はコロッと変わります。
 これまで喫煙大国とも言われたフランスですが、実は既に1991年にはフランス全土で公共の場での禁煙が実施されていました!!(反タバコ法、通称エヴァン法)
 しかし、国民の肺ガン罹患率が高まって医療費が国家予算を逼迫したことにより、健康省が大慌てで禁煙法を提出。より強化してカフェやレストランでも全面禁煙に踏み切ったことは記憶に新しいですが、未だに路上喫煙は容認されているのでしょうか?

 パリ…歩行中のタバコの多さはちょっとキツい。
 何人追い越しても次のケムリが…(笑)

 ムムッ!これは大問題!!
 パリのイメージとして、パリジャン&パリジェンヌが小粋にタバコをくゆらせながらセーヌ河畔を歩いている姿などが頭には浮かんできますが、それは過去のことにしたいもの。
 路上・舗道も準公共施設ということで、歩行喫煙も禁止にして頂きたいなぁ。
 それにしても、公共の建物の中では喫煙が出来ないとしても、オープン・テラスのカフェでは喫煙可能なのでしょうか?
 …と思ったら、2007年2月1日に施行されたのは公共施設での喫煙禁止だけで、カフェやレストラン、ディスコなどでの禁煙は2008年1月からでした。

フランス落書き帳 カテゴリー:タバコ


 日本でも健康増進法受動喫煙防止対策が講じられて数年が経ちますが、駅では電車を降りれば構内にも関わらず火をつける人や、路上喫煙者もまだまだ多いのが実情です。
 タバコの煙はかなり強い風が吹かない限りは結構その場に留まり、煙の軌跡が出来るために、歩行喫煙ではその人が歩いた後、かなりの時間が経つまで煙はその場に残っているのです。
 愛煙家には厳しい世の中になりましたが、タバコの煙の中では生き延びられない人たちが居るばかりか、日本医師会なども喫煙者自身に健康被害があることを事実として久しいです。
(しかし、医療従事者に依然として喫煙者が多いという事実。T_T)
(なお、広義的には建物の外や歩行喫煙、アパートやマンションのテラス・ベランダも空気はオープンになっている訳で、準公共の場として頂きたいです。)
 タバコによって命を落とすのは自分の勝手!と言い切る方もいらっしゃいますが、それは余りに一方的で、愛する方を悲しませることになりますし、伏流煙による受動喫煙によって、周りの人に健康被害をもたらすことも考えて頂きたいのです。



 最後に、2005年6月に母がフランスから送ってくれたハガキ(その1その2)を見て、「フランスからのポストカードの料金は0.9ユーロのようです。」と良く調べもせずにコメントしていた私ですが、じんじんさんからのポストカードには0.85ユーロの切手。こちらが正規料金かな。
(ちゃんと調べなさい!>自分 フランス語が面倒なのと、フランス郵政省のサイトがとても見辛いもので…。^^ヾ)
 調べたところ、2007年3月現在、フランス→日本の郵便料金は、ハガキ・封書(20gまで)共に0.9ユーロでした。
 あれ?!料金不足?
 3月1日に値上がったのに。
 このハガキはそれから2週間くらい後に投函して頂いたものですが、切手を売る方も値上げを忘れていたのかも。(^_^;)


※このポストカードを差し出される際に、郵便局を訪れたじんじんさん。
 窓口ではポストカードを見せて切手を購入したので、間違いないだろうと…料金は0.9ユーロに値上がっていたことをご存知だったそうですが、0.85ユーロの切手で不思議に思われていたようです。

 その後ググッてみたら、「フランスの郵便局窓口での郵便料金算出は結構いい加減」という記述が数多く見られました。特に国際郵便料金は、かなり適当らしい。(^^ヾ
 同じ重量の小包の料金を別の郵便局で見積もったら、値段が全然違ったとか…郵便料金値上げの際も、直前まで公表されないらしいことも書かれていました。
 郵便局員の全面ストライキというニュースも聞くことがありますが、公共サーヴィスの捉え方の違いなのか、国民性なのかなぁ?

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